皮膚がもつたくさんの能力
夏に読んでいた皮膚に関する本です。
「やさしいCS60」の施術をしている先輩に薦めてもらった皮膚に関する本(写真)と、
レビューがよいので図書館で借りて読んだ本です。
借りた本は、『驚きの皮膚』傳田光洋。
どれも面白くて、目から鱗でした!
脳と皮膚はもともとは同じ細胞組織で、それが分化してそれぞれの器官になったそうです。
人間の皮膚感覚には、ふだん私たちが気づいていない驚く能力がたくさんあります。
「見ている」「聴いている」「味わっている」「考えている」「予知する」など。
脳を通して言葉にする前に、わたしたちはすでに会話をしているそうなのです。
たとえば、あの人がいると場の雰囲気が変わるとか、これらの感覚を使っていたのですね。
クライアントと施術者ではこの会話がより深くなるのでしょう。
クライアントさんがリラックスしているとき、わたしも心地よくなります。
この共振共鳴は人ならではなのかと。
一方、120万年前、体毛を失って身体中の皮膚をさらしてから、人間の脳は大きくなり言語を獲得して
より大きくなった脳が意識をつかさどり、文明をつくり、社会システムを生み、
現代はそのシステムゆえに自由が奪われたり、時に生きることを窮屈にしている。
急速に社会システムが変わり、30年ほど前から心療内科に通うのが普通になるのを見てきました。
この緊張を外してゆっくりできたら、心もからだも、自分のめぐりにある世界の見え方も変わってゆくのでしょう。
日本人は特に皮膚感覚の強い民族と言えます。
海外のようにハグやキス、握手のボディータッチをせずとも、お辞儀だけでコミュニケーションができます。
自分の意見を言葉やにしてゆくことは、現代社会では必要なことですが、この優れた皮膚感覚をもう一度見直すことも大切だと感じました。